となり町にある、母の実家の近くへ行った。ここにある精肉店のコロッケが大好きで、ひさしぶりに買いに行った。コロッケが苦手なオットは、ここの特製メンチカツが大好物である。
高校の通学路だったこの精肉店は、時々帰りに寄って友だちと熱々を食べたのを思い出す。行儀は悪いが、絶品だから仕方がない。そんな思い出もある店。
途中で『カフェOPEN』の文字を見つけた。数か月前に来たときは無かったような気がする。恐らくカウンターだけの小さなスペース。にぎやかにはなりにくい、それだけでわたしのお気に入りに認定した。通り過ぎて精肉店へ行くと、営業時間が30分遅くなったそうで、シャッターをちょうど開けているところだった。『時間つぶししてきます~』と店を後にして、さてどうしよう。懐かしい通学路を通り、母の実家(祖母の家)の近くを歩いた。この辺もだいぶ変わってしまったね。さみしいような、ワクワクするような、どっちの気持ちもある。
カフェのドアを開けてみることにした。明るい日差しが入る、カウンター6席ほどの店内にスタッフがひとりいた。『10時から営業されていますよね?よろしいですか?』と声をかけると、元気な声で『いらっしゃいませ』と反応が返る。このときの雰囲気によって、どんな話ができるかを想像できる。
ひとりでカフェに入る目的はいくつかある。
- 珈琲やスイーツをいただく
- 身体を温める/冷やす
- 店内の設えを観察し、好みなら真似をする
- おしゃべりをする
わたしは1か所に数時間もいられない気質である。さらに、音やひとの気配が気になってしまうので勉強や読書はできない。自宅か旅先のホテルでだけが集中できる場所。
『おしゃべりをする』をすぐに開始してみた。忙しくないか、話が好きそうか、どんな話なら乗ってきそうか…カフェオレを注文してから、話しかけてみる。
約20分で得られた話。
- 昨夏にオープン
- オーナーは住宅関連事業をしている
- スタッフはパートで、子どもが3人、転勤族の夫
- 新卒で入社した企業は建築関連
- 徹夜×2日間の経験がある(ニテツ、と言っていた、笑)
- 小学校PTAの現状
- はたらく親の苦悩
こんなところだろうか。初対面の方と会話が弾まないという話も耳にするが、『そのひとの経験と理想』を聴くのが本業だったわたしは、軽く聞ける。われながら良いスキルが身に着いたと会社に感謝する。
常連の方が珈琲豆を買いにいらしたところで、ストップ。コロッケを買いに行くことにした。あたらしい小さなコミュニティを作りたいなと考えているので、ここでの話は参考になった。けれど、学校・行政が絡むものはハードルが高そう。できることから、ひとつずつ。
『また平日にカフェオレを飲みに来ます~』と店を出た。
その方は、平日のみの勤務だから。
どんな時間でも、まなぶことがある。最近、強くそう思う。わたしは、『稼ぐ』ときだけまなびがあると信じていたから。
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