アルバイトをはじめた。というより、ボランティアに近いカタチで。
3年前に自治体のサポート制度に登録をした。すっかり忘れていたところに、先週電話がかかってきた。
『サポートをお願いしたいというお母さんがいます』
場所と希望を聞いて、即答した。我ながら、見事な即決だったと思う、笑。前職では、即決が何よりも重要であるかを痛感していたし、営業会社としてスピードが求められてもいた。
スタッフの安堵したと思える声に、わたしの決意が固まった。子育て支援は時間が有限であるから、わたしにはもってこいだと思っていた。
母が亡くなり会社員をやめて自由になった。父が亡くなりさらに自由になった。その代わりに膝が痛くなり1年かかったが、いまは快復してきた。このタイミング、運命を感じずにはいられなかった。
子育て支援の重要なことは、『子よりも親』だと考えている。まずは、親のケア。疲れ切っているであろう親の心と身体の負荷を少しでも減らしてあげたい。
4歳児には好まれた。チョコをあげたし、かくれんぼに付き合ったしね、笑。母と3時間話をした。聴いて欲しかったよね。孤独だったよね。よく闘ってきたよね。聴きながら、心から尊敬ができた。
4歳児の母の話を聞いていて、わたしは思う。あの仕事の経験があるし、興味をもった本をたくさん読んできた。だから、いまわたしは母を受け容れられた。たっぷり時間があるから、他のことを考えずにすべて母と向き合えた。だから、母も話してくれたのだろう。わたしの話に聞く耳を持ってくれたのだろう。
聴いて受け容れることは、経験というスキルである。20年間で初めて、スキルを最大限に発揮できたと思った。わたしを育ててくれた顧客に、そして組織に心から感謝したい。
わたしにはできないことがある。そう言って、二つ伝えた。金銭的援助と医療の支援。けれど、ネットワークは持っているから、情報提供として支援ができるかもしれないと付け加えた。
さらに伝えた。顔を知らないオットには話すことがあると思う、と。そして、オットに話した。人間として信頼、信用をおけるひとがそばにいてくれて、わたしは自由にできるのだと思った。
新しい関わりができた。おたがいに最大限の作用があることを願っている。
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