【父の闘病生活】その2・入院~退院、大学病院へ

両親とのわかれ・介護

貧血で入院しているが…

病院に不慣れなわたしが一番戸惑ったのは、『一連の流れ』が見えないことだった。貧血と言われて入院しているが、肝臓やリンパ、脾臓に検査で気になるところがあると言われている。『血液系の専門医』に診てもらわないと、総合病院でこれ以上の詳しいことがわからないという。専門医に見せるための処置として『貧血を最低限改善』で入院をした。わたしには、肝臓・りんぱ・脾臓について病気との関わりがどのようなものなのか、まったく知識が無かった。

肝臓・りんぱと聞けば、簡単に思いついたのが、がんだった。そして、血液の問題…と考えると、白血病か?そんな単純な知識しか持ち合わせていない。無知=不安である。

2日間つづけて輸血をした。その後、毎日血液検査をして数値をチェックする。最低限の血液をキープして1週間ほどして退院をした。この間に大学病院の予約をして、その前日に退院の調整をしてくれた。

1週間ぶりに帰宅

入院して1週間後に退院ができた。翌日は大学病院へ通院の日。ヘモグロビンの数値は高くはないが、入院前よりは上がっているので身体がすこし楽になったという。姉たちも顔を見に来てくれて、ひさしぶりに明るいわが家が戻ってきた。病院では出ないだろうと刺身を夕食にした。おいしかったね。食欲があり、睡眠も取れたと安心して眠れた夜でした。ただ、不安だったことがひとつ。白血球も減少しているので、感染症には注意しないといけないということ…。手洗い・うがい・マスク着用以外、どうしていいかわからなかった。この夏の暑さは換気をすることに躊躇するほどだった。

大学病院へ向かう

翌日は朝から大学病院へ通院する。完全予約制の病院に初めて来た。総合病院や近所のクリニックと異なり、ひとが少ない印象がある。しかし、どの病院も受付方法やシステムが似て異なるので、高齢の方がひとりで病院に行くのは大変だと感じた。

大学病院から1時間前には来るように言われていた。広い病院内を歩くのは厳しいと考え、最初から父を車いすに乗せた。まずはCT、血液検査、尿検査、骨髄液の採取。そして、診察。1階から3階を行ったり来たり…。病を抱える本人たちはどれほど大変なのだろう…。血液検査は、やはり1週間前の総合病院で受けたものと変わらなかった。

医師から言われたことがいくつかある。

  • 血液が壊される反応(溶血)がかなり多い
  • 免疫機能がおかしくて壊してしまうことがある
  • 脾臓の腫れは溶血があるとなることがある
  • リンパの腫れに何かがある?
  • ほかの可能性もある
  • 1週間後の検査結果である程度はわかる

輸血に2時間ほどかかると言われたため、オットと近くのカフェへ。病院から離れたい…という気持ちがあった。そこのカフェ空間では、ひとときの安らぎがあった。

輸血をして数値が少し回復し自宅へ帰る。水曜日が通院日だったが、当日から土曜日の午前中まではかなり元気だった。しんどさを感じることはほとんど無かったようだ。明らかに輸血の効果が無くなってきているのだろう。次の水曜日に病院へ行くが、そこまで果たしてもつのだろうか?と不安がよぎる。

1週間後、検査結果を聞きに大学病院へ

また貧血の状態がひどくなったのだろう。病院ではやはり車いすに乗った。その方が安心だね。血液検査、尿検査をして待機。診察を経て、輸血をしてもらう。となるのは想定内だったが…。検査をして時間が少し経過したら、なんと発熱をしていると…。これでコロナの検査をする。そういえば、最初の総合病院に行った日も途中で熱が上がり、コロナ感染をしているかどうか検査をしたね。外敵と闘う力が弱まってしまっているのだろうぁ。反応が敏感になっているようだ。陽性ではなかったと言われて、ホッとした。

父が輸血をしている間、食事をした。食べはじめるところに、電話が鳴った。すぐに医師のところへ向かい説明を聞いた。

  • 骨髄にがん細胞は無かった
  • エバンス症候群と診断する
  • 大学病院では入院治療を受けていないため転院先を紹介する
  • ステロイドを使い入院は1か月程度ではないか

このまま帰宅できずに転院か…。ただ、暑い7月8月を病院で乗り切ってもらうのはいいかもしれないとも考えた。そして、1か月程度の入院と父に伝えるのが怖かった。というのも、病院に来る前に話をした。父が望むことは、『近所やスーパーへの買い物に歩いて行かれること』。言っていたのは、『1か月も入院したら歩けなくなる…』。そう言われたわたしは、返す言葉が見つからなかった。何て言おうかな…。そんなことを考えながら冷めてしまった食事のつづきをした。

転院先の病院が希望に合わない…

転院したその日に入院をするなどと、思ってもいなかった。経験もない。どうなってしまうのか?ここでもまた不安が生まれた。『血液内科』がある病院をいくつか教えてもらい、希望を伝えた。

  • 自宅からできる限り近い
  • 常勤の医師がいる

この二点が最重要だが、結局自宅から近くの病院は手配できなかったと聞く。自宅から1時間以上かかる駅からタクシーかバスという遠い病院となってしまった。自家用車を持たないわが家にとって、見舞いも通院も大変になりそうだな…というのが率直な思いである。

新たな病院ではすぐに入院の手続きをしてくれた。受け入れの準備がしっかり整っているのだろう。しかし、面会は事前予約が必要で入院病棟を見ることができなかった。1か月の入院…どんな治療をするかを具体的に聞けず、部屋がどんな感じなのか、看護師はどんな方々なのか様子を知りたいわたしとしては不安だらけの帰宅になった。

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