【おうち時間】ピアノとJazzと珈琲と。

日々のしあわせ


小さな心地いい空間が自宅にある。ここにいると、飽きることなく時間が過ぎていく。そんな空間になるまでを綴ってみます。


40歳で散財を知る…


社会人になってからたくさんお金を使った。欲しいものはすぐに手に入れた。ひとがいいと言えば買う。だれかがいいと言えば買う。それは、友人ではなくてもテレビでも雑誌でも。自分に必要だと思ってしまうのだ。いま風にいえば、マーケティングに完敗の消費者である。そして、子どものころから自分の軸はあったけれども鳴りを潜めていた。根底に、『なんでも買ってくれる家では無かった』ことが影響していると思う。そして、買い物=ストレス発散という弱さを持っていた。

母は節約のプロだった。時代が変わってこれをビジネスにしている方がたくさんいるが、あの節約っぷりを世に出したらファンが多数ついたのではないか?と思うほどである。わたしはそれが理解できなかった。自分のことは後回しで節約が第一。普段は徹底的に節約をして、ハレの日だけは着飾るというひとだった。母が成人する前に、父親が病気で亡くなったことが影響しているのだろう。だから、わたしは祖父に会ったことが無い。祖父は一橋大学を卒業して三菱銀行に入行した。そう聞けば、中々優秀だったと想像できる。祖母は『若い衆』や『女中』がいる家で育ったと聞いた。家の塀は切れ目が見えないほどだったという。そんな両親を持つわたしの母は、色んな教育を受けて穏やかに育てられたのだろう。しかし、父親の死によって状況が変わった。だから若いころから堅実になるのは必然である。

母への反発心もあっただろう。社会人になって自分のお金で何でも買った。たくさんの心配をされた。ちょっと長かったが、それがあったからいまの『ケチケチ生活』も楽しくできている。母の教えは40歳になるころから身になるという遅咲きタイプであった、笑。

ソトが大好き!家にいることが無い生活


わたしはとにかく、家にいることが無かった。ずっと両親と同居していたから、キッチンは母にまかせっきり。はたらいて遊んで家に寝に帰る。朝は家で食事をする。しかし、外食は本当に多かった。以前の会社ではしょっちゅう銀座に行っていた。前職は残業で22時過ぎたころに先輩とワイン、同期とらーめんを食べて帰った。いったいいくら使ったのだろう…と思うときがあるが、年収のほとんどを衣服、化粧品、交際費に回したことを考えれば計算はできる。20歳のころと比較して、体重が+15キロになったのは立派な証明になる、笑。なぜあんなにソトが大好きだったのだろう。いまでは考えられない。

大きな転機があった。30代になり少し体調を崩したことがあった。有給休暇を体調不良で使うことなんて一度も無かった。すべては計画的な遊びと旅行に使っていた。しかし、そういう時期が来た。必然的に不安が出てきた。漠然とした不安である。このままのペースで大丈夫なのか?こんな生き方でいいのだろうか?はたらくことだけでは無く、ひととの付き合いや時間の使い方、そしてお金の使い方に疑問を持ち始めた。

振り返れば、この転機はハワイに行った後だった。あちらで知り合った友人を訪ねて、夏休みにひとりでハワイへ行った。独立記念日の花火やダイヤモンドヘッド登頂、友人の実家カウアイ島のご両親のところでお世話になった。そして、世界一のビーチ。ボーイフレンドが、わたしたちを連れて行ってくれた。そこで見たサンライズ。車で30分程度のところにこんな美しい場所があるなんて…。夏休みが終わってからもずっとそのことが頭から離れなかった。

『しあわせってなに?』

自問自答がつづいた。そして、10年以上を経ていまのわたしが在る。


初めての断捨離は衝撃だった


シーズンごとに洋服のほとんどを買い替えていた。しかも…大好きな『23区』。昔を知る友人たちはいまだに『23区まだ着てるの?』と聞いてくる、笑。23区の洋服しか買わなかったから…。いまはコートとストールが数点ある程度だ。安いものを買い替える時代になって久しいが、やはり価格の評価はしたい。特にカシミアのストールは10年以上前に購入したが、使うたびにふわふわになっていく。外に出かける回数が減ったいま、部屋の中でひざ掛けとして使っている。いままでのモノとは比べものにならないほど温かい。

ここに至るまでは色々とあった。思い立ってはじめた『断捨離』。まずは洋服から。ドサっ!ドサっ!ドサっ!洋服だけが入った50リットルのポリ袋5つを2階から庭に落とした。あの衝撃はいまでも覚えている。

『これでいったいいくら分…?!』

クローゼットにはグラデーションになるようにズラリと並べていた。そのなかでも着ないものがあった。タグが付いたままのモノがあった。これはストレス発散により勢いで買ったもの。着ないのに、好みじゃないのに『何となく今回は着るかも…』という感情がはたらく。着ないのに…。これがわかっていなかった。

とにかくスッキリ!!!モノが少ないって最高


捨ててしまったのだからどうしようもない。ガランとした部屋が妙に心地よかった。気分爽快だった。収納はたっぷりあるけれど、それを埋め尽くしていた。取り出しにくい、しまいにくい。ニットを取るのに、シャツが一緒に取れる。となりの洋服が当たっているから当然である。そんなことにも気がつかず、美しく並んだグラデーションを見てはニヤニヤしていた、笑。

収納は7割にしよう!そう決めた。これは10年ほど経ったいまでも守られている。いつでもひとが来られる家であることを理想としている。急な客はほとんどないが、玄関で3分待ってもらえればどうぞと言える。生活感が出るモノはクローゼットの空いたスペースへパッと入れられる。水回りは潔癖症なので基本的にきれいに片づいている。ホコリは…見なかったことにしてもらう、笑。

洋服が増えれば選択が増える。洗濯も増える。管理する時間が増える。一見それを楽しいように感じていた。例えば、洋服が誰よりも好きで好きで仕方が無いという方ならいいのだろう。わたしはそうではない。他に好きなことがたくさんある。コントロールする対象のモノが少なければ少ないほど、他のことに費やす時間が増える。当然である。


好きな色をあつめる


わたしは子どものころから『白黒』『モノトーン』『メタリック』が好きだった。大好きなキャラクターは『FELIX THE CAT』。ご存じだろうか?周りにはパステルカラーのサンリオやミッキーキャラクターファンが多かったが、わたしはシロクロの猫が大好きだった。ペンケース、下敷き、コインケース、缶、ハンカチ、バッグ、メモ帳…思い出せないが、とにかく引き出しはシロクロだらけだった。懐かしいなぁ。

社会人になってからはブルーを明確に好むようになった。ペンケース、コーヒーカップ、カーテン、アンティークチェア、キャンドルホルダー、手帳カバー、万年筆、ボールペンも青インキを好んで使う。モノを減らしてからは、白×黒×ブルーを基調とした部屋にしている。アクセントであればほかの色もたまに使うのはいいが、ずっと見ていると疲れてくる。許せるのは葉っぱの緑くらいだろうか。カラフルなティッシュ箱もクローゼットにしまっている。できれば図書館の本もカバーをかけたいくらいだ、笑。ひとそれぞれこの好みがちがうわけだが、わたしはこんなシンプルなトーンが好き。中間色のグレーやブルー系であればグラデーションもいい。


ピアノを茶色から黒に変える

2007年にピアノを習い始めた。そのときに、美しい木目調のピアノを買った。今年、黒いピアノに買い替えた。部屋の雰囲気がかなり変わるので、色々と考えた。無印良品で買ったパイン材のデスクは白いペンキを塗った。ウォルナット色のミラーはマスキングテープでブラックにリメイクした。床材とアンティークスツールだけがブラウン系でそれ以外を白黒ブルーでまとめた。それだけで気分が落ち着く。さらに間接照明を追加した。これにYouTubeのJAZZを流す。スピーカーはアレクサに依頼。持ち運びができて、置く高さを自由に変えられる手軽なアレクサはとても便利。いまのお気に入りは床に。オットも『あれ?何で聞いているの?』と言うくらい音の印象が変わる。

こうやって、ピアノを弾いて、秋の空をながめて、ときにはバルコニーで珈琲を飲んで、お気に入りの音楽をかける。夕暮れは早めに間接照明をつけて暗くなりゆく秋を楽しむ。

わたしはいいタイミングで自分の部屋を持てた。オットとずっと顔を突き合わせているより、自分のやりたいことに集中できる空間ができてうれしい。ここで資格の勉強もするしこのブログも更新する。広い部屋ではないが、心地いい時間が過ごせる場所があることはしあわせである。カフェで勉強や読書ができる方ならそれでいいと思うが、わたしはひとの気配があると集中ができないタイプ。だから、個室が欲しい。このままモノを増やさず、要らないと判断したものを処分しつづけていこう。定期的にこの循環をやれば、停滞することはない。窓を開けたときに気持ちのよい空気が入ってくるのと同じように。たいせつなのは、いまの自分に合った『循環』である。

さて。珈琲を淹れてこようか。


パイン材からホワイトに塗り替えたデスク。軽くて移動をしやすい◎

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ひさしぶりにハワイに行きたいな…


アレクサってこんなカタチもあるのね!

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大好きな地元の珈琲店。ふるさと納税もやっていた!そろそろ豆を買いに行こう。

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