【日々のしあわせ】わたしの台所物語

日々のしあわせ

旅先でよくテレビを見る。ローカルやBS。わが家はBSを見られない。家ではテレビを大して見ないから、ここにお金はかけないケチです、笑。大リーグはここぞ!というゲームは地上波でやってくれるし、いまは他にも多種なサービスができている。1番利用しやすいサービスに、オットが契約をしてくれている。

旅先の夜は早く、19時にはホテルはもどる。遅くまで外で飲むということはしなくなった。地のスーパーで美味しい魚を買って、部屋でのんびりするのが1番好きである。トラブルになる可能性も低いし、明日に備えて身体を休められる。外で食事をする場合は、18時から1時間程度で切り上げる。これがリーズナブルで気に入っている。

わたしは火曜日に旅をすることが多いので、火曜にBSでやる夕方の番組をよく見る。料理の評論家みたいなひとが、お気に入りのお店でそのお店の味を再現するという内容。なかなか面白い企画である。プロに教わりながら自分で作り、それをプロにも食べてもらう。こういうの、チャンスがあったらやってみたいなーと思う。

今朝、旅先でのんびり起きた。テレビで『台所』をテーマにした、それぞれの思い出を振り返る番組をやっていた。台所を語るには、涙が付きものだ。わたしにも台所の物語があるが、他者の思い出を聞いて自己投影をしウルウルしてしまった。

台所は家族や夫婦と日々のつながりであったり、友人たちと集う空間であったり、自分のために『ごはんを作る』ことで自信を持てる場所になったりする。だから、深い思い出になる場である。

ゲストが自身の『台所物語』でこんな話をしていた。『高齢の父が食欲を無くしたので、うなぎを買って行った。おいしいおいしいとうれしそうに平らげて、3日後に亡くなった。そんな父の姿を思い出す場所』と。台所には作って食べるだけが思い出ではなく、食のすべてに通ずる場所なのである。

母は、わたしが作った焼きそばを小皿に乗せて食べた。それから3時間後に眠るように旅立った。あのとき母は何を思っていたのだろう。

父には最後に何を作ったかを覚えていない。しかし、家にいるときはずっと食欲が落ちることがなくたくさん食べてくれたので、わたしは満足をしている。好きなものをたくさん作った。でも、思い出に残っているのは、珍しく『アイスが食べたい』と言うので、オットと3人でアイスを食べたこと。あのときは寒かったのにね。

衣食住、とりわけ人が生きるために必要不可欠な『食べること』が大切な思い出になることは当然である。ずっと大切だと信じて疑わなかった仕事ではなく、ね。人間の根源って、働くことよりも前に食べることなんだよね。長い間、わたしはそれを忘れていた。

『わたしの台所』はこれからも色んな物語が生まれていく。

あなたはどんな『台所物語』を胸に秘めていますか?

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