【出会ったひとたち】持つべきは近くの友人

日々のしあわせ
母が大好きだったタチアオイ。綺麗だったね。

テレワークのその日。少し食が細った母と焼きそばをわけて食べました。片づけをして「じゃあ、仕事するからね」と言ったのが最後。いつもの昼寝で母はこの世を去りました。気がついたのが夕方。遅くなってごめんね。

救急車を呼んだあと、上司へ電話をしましたがつながらず。もうひとりへ連絡。涙声で興奮状態の私からの急な電話に、さぞ驚いたことでしょう。その彼はいまはマネージャーに昇級し活躍しています。

その翌日から、7日間特別休暇を取得しました。その間に、多くの友人たちから弔いと励ましの連絡をもらいました。

〇さん、この度は、心よりお悔やみ申し上げます。昨日、普通にお電話していたのに。急展開に、きっと〇さんのお気持ちが一番、ついていけないことと、お察しします。どうか、〇さんのお身体だけは、ご自愛ください。何とお声かけをしてよいものか、未熟な私には分かりません。でも、頑張ってください、と陰ながらお祈りだけさしています。私ができることは、いつもの仕事で、〇さんのフォローアップができるように、頑張ることだけです。気になることと思いますが、どうか、会社のことは、忘れて、お家のことを、頑張ってください。迷いましたが、メールしてしまいました。返信は、本当に不要です。

私が【サムライ】と呼んでいた前職の同僚からのメールです。彼女は、私が最も尊敬する方です。ハイパフォーマーでありながら人情派。人間として魅力的な方です。約束は守る、ウソは言わない。提案と交渉の絶妙さ。学ぶことは多くてもなかなかレベルが高すぎてマネができなかった、笑

あの日以来、電話をもらい涙したり、メールをもらい涙したり。自宅に来てくれて涙したり。そんなことをしてくれたのは、母と私の友人たちでした。親戚には色んなひとがいて(仕方ないけれど…)、悲しみに打ちひしがれているのに、オットや私の仕事などいわゆる「興味本位」で電話をかけてきたひとがいました。あれ?なんのために電話もらったんだっけ?みたいな思いで切りました。こういうひと、会社にもいるよね、笑

多くの友人たちがそれぞれのやり方で私にアプローチをしてきました。明日から仕事という日に連絡をくれた方、毎週のように「ここのお菓子がおいしいって聞いたから!」と持ってきてくれた方、食事に困っているのでは?の心配なのか「お気に入りの餃子よ、食べてね」と言ってくれたり、玄関に置いておくからね~とおみやげを持ってきてくれたり。

「みんなも悲しんでくれているんだ。ありがたいな」

ずっとそう思っていました。半年くらい経ってから、気がつきました。

「のこされた私たちを励ますためにしてくれていたんだ」と。

このあまりの鈍さに自分でも苦笑いでした。でも、本当にあのときは気がつかなかった。息をするだけで、生活をするだけで精一杯だったのかな。

学んだこと。それぞれのやり方でアプローチをしてくれた友人たち。いつか彼らにも訪れるであろう哀しみのときには、やってくれた方法で私もアプローチします。それぞれに愛を込めて。

母が大好きだったタチアオイ。綺麗だったね。

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